日々の雑想ブログ -生死観・信心など-

これまでの振り返りや、日々の所感をつづりたいと思います。

緩和ケア病棟で感じたこと

緩和ケア病棟を希望したのは、「死にゆかれる方のケアをしたい」というよりも、「人はどうやって死と向き合っていくのだろう」ということを、亡くなっていかれる方の姿から教えて頂きたかったというのが大きな理由です。
自分のためであり、少し看護師の動機としては不純かも知れません。これは同僚に話をしてもあまりピンと来ないようでした。
ただ実際働いて感じたことは、癌などで亡くなるほとんど方は、傾眠になられたり、せん妄といって混乱が生じ、それに対して安定剤を使うとウトウトやはり眠られる感じになられます。
「死ぬのが怖い、死んだらどうなるのか」などの葛藤を表に出される方は少ないように感じました。
「とにかく苦しまずに逝ければ」は、ほとんどの方が言われます。しかし死ぬこと自体はあまり問題にされないといいますか。
治す手立てがもうなく、病院でそんなことを言っても仕方ないからかも知れませんが…。
ほとんどの方は、淡々と亡くなっていくのだなとこの仕事を通して感じました。
そして、自分もそうやって死んでいくだけなのかな、など思ったりしました。